メインテナンスの重要性

「歯科健診」では見つけられない「むし歯」があります

むし歯になると歯に穴が空くのはどうして?

むし歯になると歯に穴が空くのはどうしてでしょうか?
実は、穴が空く前からむし歯は始まっています。
穴ではないけれどむし歯になりかかっている部分というのは、歯の表面からミネラル分が溶けだしている状態です。その部分を「う蝕」と言い、穴は「う窩」と言います。これらをまとめるとむし歯です。
穴が空く直前は黒く透けて見えます。その状態を見て歯医者さんはむし歯ですから治しましょうと言います。う蝕の状態で時間が経ち食事中に咀嚼しますと、歯のう蝕部分が薄くなっているため、噛む力に歯が負けてしまい穴があいてしまうのです。ですから、むし歯菌がチクチクとイタズラをするのではなく、物理的に薄くなったところから折れてしまうのです。

これら全部がむし歯です

見た目にはわからないむし歯予備軍

歯の茶色や黒に変色した箇所を削って、そこに樹脂やセラミックス詰めたり被せたりして修復します。すると歯は治った感じになりますよね。この状態が永久に続くなら良いのですが、直したはずの歯も二次的にう蝕が発生します。茶色い部分の中でむし歯が広がっていってはいけないと想定して治療するわけですが、このような隠れう蝕の発生率は若年者で15%程度という報告もあります。

自分の口は歯科医院任せにしない

むし歯の進行を止めることは歯科医院でクリーニングをすることだけではなく、セルフケアを含めたう蝕のマネージメントを歯科医院でしてもらうということがポイントです。
歯科医院でのう蝕診断の後に行うことは、

  • ご自身のう蝕本数と平均本数との比較
  • 1日の食事の回数の確認
  • プラーク量の確認

です。
しかし、それは歯科医師からの一方的な情報提供だけでいけません。患者さん自身も自分の口の中を知り、何ができるか歯科医院で話合ってご自身で意思決定をしていく必要があります。そうすることによって、むし歯の進行が止まりむし歯の削る範囲を狭くすることなどのメリットに繋がるのです。

本来の予防型歯科医院とは

次に歯周病の話をします。歯周病はじっくりと時間を掛けて進行します。また歯を支えている骨まで減ってくる場合もあります。
歯周病の治療はまずクリーニングを行います。歯周病においてクリーニングは必要条件ではありますが十分条件ではありません。クリーニングで治るのかというと、治らない場合もあります。そもそも歯周病というのは病原性細菌が、歯石・いびつなつめ物やかぶせ物・歯周ポケット・歯並びの凸凹にたまり、そこに、不十分な口腔衛生状態や口呼吸・歯ぎしり等が加わると歯周病が始まります。

また年齢、服薬状況、ストレス、遺伝要因、肥満、喫煙、飲酒によって重症化していきます。
したがって、口腔内だけにスポットを当てるのではなく、全身との関わりを考慮して治療計画を立てます。ですから歯周病の治療を行う際、とりあえず歯石を取りましょうというのでは十分な治療計画とは言えません。

当院では、口腔内の状況、生活習慣、全身の状態などと歯周病の関係を説明を歯科医師からも歯科衛生士からも行います。
多くの方は、歯科医師は削って詰めること、歯科衛生士はクリーニングをすることが仕事と思っているかも知れませんが、本来の歯科医師と歯科衛生士の仕事はきちんとむし歯・歯周病の治療計画を立てて口腔疾患のマネージメントをすることです。

本来の歯科医院の仕事ができている歯科医院を選ばないと、その場凌ぎの削って詰めてクリーニングの繰り返しをすることになり、加齢とともに歯を喪失してしまいます。

加齢とともに歯を失わないために、検査→初期治療・修復治療→メインテナンスの順番に受けていただきたいと思います。

検査:
現状把握・リスクチェック
初期治療:
クリーニング・リスクマネジメント
修復治療:
削る・詰める

これらを行わずクリーニングだけを行うことはあまり効果的ではありません。上記3つをきちんと行い口腔の過去をリセットして、新しい口腔を手に入れてからメインテナンスをスタートすることが大事です。

今からでも間に合います